特別支給金

特別支給金

労災保険法の目的は、保険給付の他被災労働者や遺族の援護のため、各種の労働福祉事業を行っています。そのうちの被災労働者等援護事業において保険給付の上乗せとして支給されるのが特別支給金です。

特別支給金には、支給額(または支給率)が予め定められているものと、被災前1年間に支払われたボーナス(ここでは特別給与といいます)をもとにして1日当たりの給付額が決められるものとがあります。

定額または定率の特別支給金

休業特別支給金

休業(補償)給付の対象となる日について、原則として1日につき休業給付基礎日額の20%に相当する額が支払われます。したがって、休業(補償)給付は給付基礎日額の60%に相当するので、合計すると80%に相当する額が支給されることとなります。

傷病特別支給金

傷病等級に応じた定額の傷病特別支給金が支給されます。

傷病等級傷病特別支給金
第1級114万円
第2級107万円
第3級100万円

障害特別支給金

障害(補償)給付の受給権者に対して、障害等級に応じた定額の障害特別支給金が支給されます。

障害等級支給額障害等級支給額
第1級342万円第8級65万円
第2級320万円第9級50万円
第3級300万円第10級39万円
第4級264万円第11級29万円
第5級225万円第12級20万円
第6級192万円第13級14万円
第7級159万円第14級8万円

傷病特別支給金を受けた者が障害特別支給金を受けることとなったときは、障害特別支給金の額が既に支給された傷病特別支給金の額を超える場合に限り、その差額が支給されます。

遺族特別支給金

転給によって遺族(補償)年金の受給権者になった者および全員失権により遺族(補償)一時金の受給権者となった場合を除いて、遺族(補償)給付の受給権者に対して、300万円支給されます。

特別給与(ボーナス)を基礎とする特別年金および特別一時金

負傷又は発病の日以前1年間に、労働者に支払われた特別給与(ボーナス)の総額を基礎として、算定基礎日額を算出(算定基礎年額÷365、1円未満の端数は切り上げ)します。ただし、次のいずれか低い額を上限とします。

  • 給付基礎日額×365×20%
  • 150万円

特別給与(ボーナス)を基礎とする特別年金および特別一時金は、ボーナスを算出できないため特別加入者に対しては支給されません。

傷病特別年金

傷病(補償)年金の受給権者に対し、傷病等級に応じて傷病特別年金が支給されます。

傷病等級傷病特別年金
第1級算定基礎日額の313日分
第2級算定基礎日額の277日分
第3級算定基礎日額の245日分

障害特別年金および障害特別一時金

障害(補償)年金の受給権者に対しては障害特別年金が、障害(補償)一時金の受給権者に対しては障害特別一時金が支給されます。

障害等級支給額障害等級支給額
障害特別年金第1級算定基礎日額の313日分障害特別一時金第8級算定基礎日額の503日分
第2級算定基礎日額の277日分第9級算定基礎日額の391日分
第3級算定基礎日額の245日分第10級算定基礎日額の302日分
第4級算定基礎日額の213日分第11級算定基礎日額の223日分
第5級算定基礎日額の184日分第12級算定基礎日額の156日分
第6級算定基礎日額の156日分第13級算定基礎日額の101日分
第7級算定基礎日額の131日分第14級算定基礎日額の56日分

障害(補償)年金の受給権者が前払一時金の支給を受けたため、障害(補償)年金の支給を停止されている間であっても、障害特別年金は支給停止されません。(特別支給金には前払制度がないため)

加重障害の場合は、障害(補償)給付と同様に差額支給となります。

障害特別年金差額一時金

遺族(補償)年金の受給権者に対し、遺族の人数に応じて遺族特別年金が支給されます。

遺族の人数支給額
1人算定基礎日額の153日分
2人算定基礎日額の201日分
3人算定基礎日額の223日分
4人算定基礎日額の245日分

55歳以上又は一定の障害の状態にある妻1人の場合は、算定基礎日額の175日分の支給となります。

遺族(補償)年金前払一時金が支給されたことにより、遺族(補償)年金が支給停止されている間であっても、遺族特別年金は支給停止されません。

遺族(補償)年金の受給権者の所在不明または若年により遺族(補償)年金が支給停止されている間は、遺族特別年金も支給停止されます。

遺族特別一時金

遺族(補償)一時金の受給権者に対し、算定基礎日額の1,000日分の遺族特別一時金が支給されます。

遺族(補償)年金の受給権者が全て失権した場合に支給される遺族(補償)一時金の受給権者に対しては、既に支給された遺族特別年金の合計額が算定基礎日額の1,000日分に達していないときに、その差額が遺族特別一時金として支給されます。

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